UAP時代に甦るブラックプロジェクトの亡霊
■ 序章:UFOではなく「米軍機」なのか?
夜空に巨大な黒い三角形──。
エンジン音はなく、ゆっくりと滑るように移動し、突然の加速で視界から消える。
この“黒い三角形UFO”は、1990年代以降、米国・ベルギー・英国・中東などで集中的に目撃されている。
そしてこの現象は、やがて一つの名前で呼ばれるようになった。
TR-3B Astra(エストラ)──反重力機
米軍が極秘に運用する“三角反重力航空機”であるという説だ。
しかし、公式にはTR-3Bという機体は「存在しない」。
米国国防総省、空軍、NASA、ロッキード、ノースロップ・グラマン──
誰もその存在を認めたことはない。
だが、否定されればされるほど、
膨大な目撃情報、内部告発、軍事予算の行方、技術的状況証拠 が積み重なっていく。
TR-3Bは単なる都市伝説なのか?
それとも、UFOの正体の一端を担う“地球製未公開テクノロジー”なのか?
この問いに対し、本稿は「実在に近い可能性」を軸に多角的に分析する。
■ 第1章:TR-3Bとは何か──都市伝説が示す構造仕様
TR-3Bの一般的な仕様は次のように語られている。
- 形状:巨大な黒い三角形
- サイズ:100〜180m級(旅客機より大きい)
- 推進:中央リング型のプラズマ反重力装置
- 音:ほとんど無音
- 飛行:ホバリング・急加速・垂直上昇
- 光:三隅の白色光+中心部の赤い発光
特に特徴的なのが
**「反重力リング推進」**である。
都市伝説側の説明を要約すると、
リング内にイオン化プラズマを超高速で回転させ、
重力を打ち消す慣性低減フィールドを生成する。
つまり、
慣性を“軽減”または“無効化”してしまう機体だ。
これが本当なら、急加速時の耐G問題が解決され、
“人が乗っても壊れないUFO的挙動”が可能になる。
問題は、そんな技術が本当に存在するのか、という点である。
次章では、TR-3Bの“思想的源流”となるブラックプロジェクトを見ていく。
■ 第2章:ブラックプロジェクトと「失われた数兆ドル」
TR-3Bの噂がリアルに感じられる理由の一つに、
アメリカの「説明されない軍事予算」問題がある。
● ① 国防総省「数兆ドルの行方が不明」
2001年、国防総省のラムズフェルド長官はこう述べた。
「2.3兆ドルの支出に説明がつかない」
これは世界を驚かせた。
だが実際には、この“説明不能予算”は20年以上続いている。
CIA、NSA、DARPA、空軍研究所は、
これらの資金を「SAP(特別アクセス・プログラム)」に投入してきた。
SAPは事実上、
議会も監査できない“国家内秘密組織”の予算領域
である。
TR-3Bの噂は、このSAP領域に紐づいて語られる。
● ② ロッキード・スカンクワークスの「UFO発言」
ロッキードの先端開発部門「スカンクワークス」は、
SR-71ブラックバード、F-117ナイトホークなど、
“25年先のテクノロジー”を常に秘密裏に開発してきた。
元スカンクワークスCEO ベン・リッチは1993年に講演でこう言った。
「私たちはすでに星間航行機を作る技術を持っている。
想像できるなら、すでに我々はそれを実現している。」
この発言は、TR-3B実在説の“根拠”として今も引用され続けている。
■ 第3章:反重力研究は実在する──CIA文書とロッキードの特許
TR-3Bは“荒唐無稽”なように見えるが、
実際には、アメリカ政府と軍産企業が
- 反重力
- 慣性低減
- 電磁推進
などの研究を1940年代から続けてきたことが分かっている。
● ① CIAの「電磁推進研究」文書(1990年代)
CIAは冷戦中、
ソ連の“反重力機研究”の追跡文書を公開している。
ソ連の研究者は、“重力を電磁波で操作できる可能性”を追っていた。
アメリカがこの分野で何もしていなかったとは考えにくい。
● ② ノースロップ・グラマンとロッキードの「重力波特許」
近年、軍産企業は次のような特許を取得している。
- 「高周波重力波を用いた航行装置」
- 「プラズマによる慣性低減装置」
- 「電磁場で空気抵抗を除去するシステム」
これはまさにTR-3Bの“仕様”そのものだ。
都市伝説との違いはほとんどない。
■ 第4章:最重要証拠──“黒い三角形”の世界的目撃
TR-3Bが噂される理由で最も重いのは、
世界中で共通した“黒い三角形機”の目撃報告である。
● ① ベルギー空軍が“正体不明の三角機”と遭遇(1989–1990)
ベルギー全土で、三角UFOの目撃が数百件以上。
ベルギー空軍F-16がスクランブル発進したが、
三角形は“急降下から急上昇”“直角ターン”など、
航空力学上不可能な挙動を行った。
ベルギー空軍は公式にこう発表している。
「未知の航空機であり、既存の技術では説明不可能」
● ② イラク・アフガン戦争の兵士が“黒い三角機”を報告
戦場上空で、明らかにステルス機とも違う
黒い三角形がホバリングしていたという証言が複数ある。
米軍はもちろん「知らない」と答える。
● ③ アメリカ本土での夜空の三角飛行物体
米国のアリゾナ、カリフォルニア、ユタ、テキサスでは、
1990年代から現在まで“黒い三角形”が繰り返し目撃されている。
注目すべきは、その多くが
米軍基地周辺で起きている点である。
偶然とは思えない。
■ 第5章:TR-3Bは何のために作られたのか?
TR-3Bの噂には「機体の用途」がいくつか提示されている。
● 用途①:極秘偵察(ステルス+無音)
音もなく敵国上空に侵入し、
地上を撮影・盗聴・電子戦を行う。
UFOと誤認されれば隠蔽にもなる。
● 用途②:特殊部隊輸送
高Gを無効化できれば、
「数分で世界の裏側に着く」
という運用すら可能になる。
● 用途③:宇宙空間へのサブオービタルシップ
宇宙軍創設前から、
「宇宙に上がれる軍用機」が必要とされていた。
TR-3Bが地球低軌道の運用に関与している可能性も噂される。
● 用途④:UFO現象に干渉する“影の機体”
近年、米軍はUAP(UFO)の存在を公式に認めた。
だが、ある軍関係者はこう語っている。
「UFO現象には、我々自身の“黒い機体”が含まれている」
つまり、TR-3Bの存在は
**本物の異星系UFOの“カモフラージュ”**にも使える。
■ 終章:TR-3Bは“存在しない”のではなく“存在を認められない”
TR-3Bをめぐる証拠をまとめると、
- 黒い三角形の大量の一致した目撃証言
- 軍産企業の特許
- ブラックプロジェクトの莫大な予算
- 政府の沈黙
- 元軍関係者の証言
- 未公開航空技術が必ず存在するという構造
これらを踏まえると、
TR-3Bが「全く架空」と断言するほうが不自然だ。
重要なのは、
TR-3Bは“存在しない”のではなく、
“存在を認められないカテゴリ”に置かれている。
という点である。
米軍は“UFO現象”の裏に、
地球製・非公開機を混ぜることで情報をぼかし、
敵国に正体を悟らせない。
TR-3Bは、その“影の機体”として最も有力視される存在だ。
都市伝説でも、SFでもない。
だが、公式には語れない。
TR-3Bは、
軍事・技術・情報操作が交差する“21世紀の禁断の航空機”
なのである。
