徳川埋蔵金と八咫烏 ― 封印された“日本最後の財宝伝説”

History

序章:徳川家が消した「金塊の行方」

明治維新の動乱の中、徳川幕府はわずか数年で瓦解した。
だが、当時の江戸城には――日本の金銀資産の7割が集まっていたと言われる。

金塊・金貨・武具・絵画・宗教財――その総額は現在の価値にして数十兆円。
この莫大な財がどこへ消えたのか、誰も知らない。

その謎が「徳川埋蔵金伝説」である。


第1章:幕府崩壊と財宝消失の奇妙な一致

1868年(慶応4年)、鳥羽伏見の戦いに敗れた徳川慶喜は江戸へ退却。
だがその直前、幕府の勘定奉行・小栗上野介らが極秘裏に「金の搬出」を行っていた記録が残っている。

一説では、江戸城の蔵から千両箱4000個が姿を消した。
江戸から運び出された荷車の行き先は――群馬・長野・新潟方面。
そして、小栗は直後に処刑。財宝の行方を知る者は全員、姿を消した。


第2章:掘り続ける者たち

明治以降、この伝説を追い求める者たちは数知れない。

昭和初期、政治家・高橋是清もこの話に興味を持ち、密かに調査隊を派遣した。
戦後にはGHQが群馬県の赤城山周辺を軍用機で測量していたという記録もある。
彼らの目的はただひとつ――徳川の黄金

実際、赤城・榛名・妙義――いわゆる“上州三山”には多くの人工的な坑道跡が見つかっている。

だが、奇妙なことに、どの調査もある一点を境に中止されている
なぜか? その背後に、“ある組織”の影が見え隠れする。


第3章:八咫烏(やたがらす)――日本を導く“裏の天皇組織”

この埋蔵金伝説の核心に浮かび上がるのが、**八咫烏(やたがらす)**の存在である。

八咫烏とは、本来は神武天皇を熊野から大和へ導いた“三本足の霊鳥”。
だが、陰陽史観では、これは古代から続く秘密結社の象徴とされる。

その構成員は、神職、陰陽師、皇族に連なる血筋、そして諜報僧侶――。
日本の王権の裏を支える“影の政府”として、戦国時代から明治維新、そして現代まで続いているという。


第4章:八咫烏と徳川の密約

江戸時代、徳川家康は駿河にいた頃から伊勢・熊野の神官勢力と深い関係を持っていた。
家康が“天海僧正”を重用したのも、八咫烏系統の人脈を利用するためだったといわれる。

つまり徳川幕府の基盤は、神道の秘儀ネットワーク=八咫烏の庇護下にあったのだ。

幕府崩壊が目前に迫ったとき、八咫烏は“徳川の血”を完全に絶やすことを避けるため、
莫大な財を封印し、“未来の日本再興”のために保管するという決断を下した――とされる。

それが「埋蔵金=国家予備資金」説である。


第5章:赤城山の封印 ― “開けてはならぬ山”

群馬県・赤城山。
ここは古来より「女神の山」「龍神の棲む地」として知られ、
近代以降、徳川埋蔵金の最有力候補地として数多くの掘削が行われてきた。

だが奇妙なことに――
掘削を始めると機械が突然故障する
夜中に黒装束の集団が現れて妨害する
謎の資金提供者が調査を止めさせるなど、怪異が絶えなかった。

地元の古文書『赤城録』には、こう記されている。

「黄金を掘る者、己が身を滅ぼす。
その守護を司るは三本足の烏なり。」

つまり――八咫烏がこの地を“封印”しているのだ。


第6章:現代に生きる八咫烏と「三種の神器」

戦後、日本の神社本庁や宮内庁の周辺に、今も“八咫烏”の名を冠した組織が存在する。
彼らは天皇制護持を理念としながらも、国家機関とは独立して動く影の集団だとされる。

一部の情報によれば、
この八咫烏が三種の神器の所在管理にも関与しているという。

八咫鏡・草薙剣・八尺瓊勾玉――。
これらは天皇家の象徴だが、実際には“レプリカ”が宮中にあり、
本物はどこかに封印されているという説が根強い。

その封印の守護者こそ八咫烏であり、
同時に“徳川の金”も同じネットワークで守られていると見る研究者も多い。


第7章:八咫烏=日本版イルミナティ説

八咫烏は、ただの神道組織ではない。
その階層構造・情報網・秘密保持の在り方は、ヨーロッパのイルミナティやフリーメーソンに酷似している。

頂点に立つのは「三羽烏」と呼ばれる三人の長老。
彼らは“裏天皇”と呼ばれる存在に連なるとされ、
国家・宗教・金融を超えたネットワークを掌握しているという。

彼らにとって、埋蔵金は単なる富ではなく、“再起動のための鍵”
ある条件が揃ったとき――
日本が危機に陥るとき――
封印を解き、国家を再興させる資金として動くという。


第8章:掘り当てた者たちの末路

昭和後期、ある実業家が極秘に赤城山麓で発掘を試みた。
地中30メートル付近で“金属反応”があり、掘削を進めたところ――
地下に巨大な石扉を発見。

ところが翌日、現場は突如「立入禁止区域」に指定され、調査隊は解散。
実業家はその後、原因不明の事故で死亡。

同様のケースは複数報告されており、
「埋蔵金を掘り当てると“見えない手”が介入する」と噂されている。


第9章:封印を解く鍵 ― 神道の数理コード

近年、一部の研究者が指摘しているのが、
“八咫烏の封印”に隠された数理コードの存在だ。

赤城・榛名・妙義の三山を結ぶと、**正三角形(八咫烏の三本足)**が現れる。
その中心点は、ちょうど「東照宮の真北」にあたる。

この幾何配置は、ピラミッドのオリオン配置と一致し、
日本列島そのものが神聖幾何学的ネットワークとして設計されている可能性を示す。

埋蔵金の在処は、金よりも「古代知識そのもの」を守るための暗号ではないか――。


終章:黄金よりも重い“記憶”

徳川埋蔵金の行方は、今も解明されていない。
だが、その真実は単なる財宝探しではなく、
日本という国の記憶と権力構造の根源を探る旅なのかもしれない。

八咫烏が今も守り続けるもの――
それは黄金ではなく、“未来へ託された意志”そのもの。

「封印を解くな。時が来れば、烏が導くだろう。」

伝説は今も、静かに息づいている。

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