― ヒッグス粒子の裏で動く“もうひとつの実験” ―
序章：スイス・ジュネーブの地下に“何か”がある
スイスとフランスの国境にまたがる地下100メートル。
そこには、全長27キロに及ぶ巨大な円形トンネルが存在する。
正式名称は、CERN（欧州原子核研究機構）。
人類最大の科学実験装置「大型ハドロン衝突型加速器（LHC）」が設置されている。
2012年、このLHCは“神の粒子”と呼ばれるヒッグス粒子の存在を確認した。
それは物質に質量を与える「宇宙の根源」を示す発見だった。
だが、その裏で――世界の陰謀論者や一部の科学者はこう囁く。
「CERNはヒッグス粒子だけを探しているわけではない」
「彼らは“次元の扉”を開こうとしている」
果たして、世界最大の科学機関は何を“実験”しているのか？
第1章：CERNとは何か ― 科学の名を借りた“現代の塔”
CERNは1954年、ヨーロッパ各国が戦後復興の象徴として創設した国際研究機関。
しかしその目的は単なる物理学の研究ではなく、
**「宇宙創生の再現」**という、神に近い領域を目指すものだった。
LHCは、光速に近い速度で陽子を衝突させ、
ビッグバン直後と同じエネルギー状態を人工的に作り出す。
つまり、人類は自ら**“宇宙をもう一度創る”**ことを試みているのだ。
問題は、その過程で発生する未知の副産物。
それが――ブラックホールや**マイクロワームホール（時空の穴）**と呼ばれるものだ。
第2章：ヒッグス粒子と“次元のひずみ”
2012年7月4日。
CERNは世界に向けてこう発表した。
「ヒッグス粒子を検出した可能性が極めて高い」
このニュースは“宇宙の起源解明”として報じられた。
だが、内部資料にはほとんど報道されなかった一節がある。
「異常エネルギーイベントの発生を確認」
この“異常イベント”とは何だったのか。
LHCの一部センサーは、陽子衝突の瞬間に重力異常を検出していた。
それは、ミクロレベルで空間が局所的に歪んだことを意味する。
一部の理論物理学者はこう語る。
「それはミニブラックホールの生成であり、
数ナノ秒間だけ“別の次元”が開いた可能性がある」
第3章：CERNの“封印された目的” ― 暗号名「プロジェクト・ポータル」
2016年、匿名の内部告発によって、CERN内部の極秘文書がリークされた。
そこには「Project PORTAL（ポータル計画）」の名があった。
内容は、LHC実験による「高次元通信の試み」。
つまり、我々の宇宙とは異なる**平行宇宙（パラレルワールド）**との接続である。
CERNは否定しているが、同年の実験映像では、
加速器の上空に円状の雲と発光現象が観測された。
しかもその直後、スイス全域で電磁波ノイズと地磁気の乱れが記録されている。
この“偶然”の一致は、果たして偶然だろうか。
第4章：異次元理論とLHCの“危険性”
物理学者スティーヴン・ホーキングは、
ヒッグス粒子の発見直後にこう警告した。
「ヒッグス場の不安定性は、宇宙そのものを崩壊させる可能性がある」
つまり、もしヒッグス場が極端な状態に達すれば、
真空崩壊（vacuum decay）――
宇宙の基底エネルギーが一瞬で別の状態へ移行し、
光速で“全てをリセット”する可能性がある。
CERNはその“境界”を常に探っている。
ヒッグス粒子の観測は、宇宙の構造を理解するための鍵であると同時に、
宇宙そのものを破壊しかねないトリガーでもある。
第5章：なぜCERNのシンボルは「666」なのか
CERNの公式ロゴを見たことがあるだろうか？
円形トンネルを模した3本の渦が、重なっている。
だがその形を回転・重ね合わせると、
まるで数字の「666」――
すなわち**“獣の数字”**のように見える。
偶然か、意図的か。
さらにCERNの敷地内には、ヒンドゥー神話の破壊神シヴァ像が設置されている。
その台座には“宇宙の創造と破壊”を意味する踊りの姿。
「なぜ純粋な科学施設に、破壊神の像が？」
そう問う声に対し、CERN側は「インドからの贈り物」と答えている。
だが、象徴としてあまりに意味深すぎる。
第6章：CERNと“世界線のズレ” ― マンデラ効果の関係
2012年以降、ネット上では奇妙な現象が報告され始めた。
- 「ピカチュウの尻尾の色が変わった」
- 「モノポリーおじさんに片眼鏡があったはず」
- 「ネルソン・マンデラは80年代に亡くなっていた」
これらの“記憶のズレ”は、「マンデラ効果」と呼ばれる。
一部の研究者は、この大量記憶改変現象が
CERNの実験と時間的に一致していることを指摘する。
もしCERNが次元の構造をほんのわずかでも揺るがしたなら、
我々の“記憶が属する世界線”が微妙に変化した可能性がある。
第7章：ブラックホールの“マイクロ生成”実験
2018年、CERNは第3期実験に突入した。
その目的は、「高エネルギー衝突によるマイクロブラックホールの生成確認」。
理論上、量子レベルで発生したブラックホールは
瞬時に蒸発して消えるため安全――とされている。
だがもし、わずかにでも安定化した場合、
それは地球内部を“食い尽くす”危険性を孕む。
CERNの公式報告書には、次の一文がある。
「発生したエネルギー状態は、既存のモデルで説明できない」
まるで、説明不能な“何か”が生成されたような言い回しだ。
第8章：CERNが目指す“もう一つの宇宙”
ヒッグス粒子発見後、CERNの理論部門は次のステップに進んでいる。
それは「ヒッグス場の外側」、
すなわち我々の宇宙が属する“バブル宇宙”の隣を探ること。
この考えは、**多元宇宙論（マルチバース）**として知られる。
理論上、無数の宇宙が存在し、それぞれ異なる物理法則を持つ。
CERNの実験は、その“膜と膜の境界”を刺激している。
もし通信が可能になれば――
人類は別の宇宙と接触する最初の瞬間を迎えることになる。
だが同時に、それは境界の崩壊＝世界線の融合を意味するかもしれない。
終章：科学と神話のあいだで
CERNの研究者たちは、「科学の名の下に宇宙を理解する」と語る。
だが、古代の神話を紐解けば、同じような行為を試みた者たちはすべて――滅びた。
バベルの塔、アトランティス、そして現代のCERN。
「神の領域に踏み込むとき、人は必ず代償を払う。」
ヒッグス粒子は“神の粒子”ではなく、
むしろ“神を呼び覚ます鍵”なのかもしれない。
そして――
ジュネーブの地下では今も、
目に見えない何かが回転を続けている。
